ちえこ風呂具

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杉本亜未「ファンタジウム」1、2巻

買ってしまった…。心身*1ともにぐずぐずでやけくそのように買ってしまいました。そしたらすごかった。
いや、すごいのは1話だけ立ち読みして知ってたんですけれども。

ファンタジウム(1) (モーニング KC)

ファンタジウム(1) (モーニング KC)

ファンタジウム(2) (モーニング KC)

ファンタジウム(2) (モーニング KC)

難読症という障害をもち、学校にも行かず、父親の工場の手伝いをしている長見良は、同時に優れた少年マジシャンでもあります。そんな良がマジシャンを祖父に持つサラリーマン、北條英明に出会うことによってプロへの道を歩んでいきます。しかしその道は平坦ではありません。優れた才能と普通の社会に交われないもの、この両方を持つが故の様々な問題が彼の前に現れてきます。
北條英明は純粋ですが普通の青年です。彼の持つ純粋さと普通さが時には良を社会へと向かわせ、時には反発させます。
最近の教育は全ては平等であると教えます。けれどもこの現実は決して平等ではありません。その中で人はどうやって生きるのか、勝ち負けではない人の生きる道を歩んでいこうとする良の姿が非常に印象的です。
こう書くとまるで障害が一番のテーマのような気がしますが、マジック漫画です。マジックの描写はとても美しく、感動します。でもマジックがこの漫画におけるテーマの全てというわけでもないのです。この両方のテーマが織り成すドラマがすばらしいのです。

*1:胃が痛いのです。元々丈夫なのでちょっと胃が痛いと心もへなります。