ちえこ風呂具

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タレントと知的財産権の話

昨日、駆け込みやのアニシさんがジャニーズショップで売られている写真をネットに公開していいかどうかショップに問い合わせを行った、という内容の記事を書かれていました。
この件について私が思う事を少し書かせてもらいたいと思います。
ジャニーズ事務所の所属タレントに限らず、タレントには、その人そのものに価値があります。彼らは自分の姿を商売道具にしています。その商売道具を教育してより良い価値で売ったり、タレントとタレントを必要としている企業の橋渡しを行って利益を得ているのが芸能プロダクションです。
プロダクションは、タレントに仕事のあっせん等を約束する代わりにタレントを独占して扱う権利を買っています。それが名前や画像や映像、音声等になるわけです。私は詳しい契約書を見たことがありませんが、多分企業がタレントを広告媒体として扱う時はさまざまな契約を行っていると思います。その中にはインターネットで画像や動画を扱う権利も含まれており、ジャニーズ事務所のタレントがインターネットの広告にあまり出てこないのは、その企業がネットにおける画像使用の契約をかわしていないからだと思います。そうでなければサマーソニックJRAのサイトにTOKIOの写真や動画は出てきません。
そうやって契約を交わし、お金を支払って画像や動画を公開する権利を売買している側からすれば、私達一般人が勝手にテレビの動画や雑誌に掲載されている写真を勝手に公開することは、例え応援目的であったとしても越権行為にあたります。
例えば前述のようにジャニーズショップで販売されている写真を「すごく素敵な写真だから!」とネットにアップするとなると、それによって購入を控える人が出たりする可能性があります。大本の写真を買わなくてもネットにあるからいいやーという心理が働くんですね。また発売してしばらく経ったものであったとしても、定期的に公開していたりすると「売ってるものを買わなくても、そのうちネットでとれるからいいやー」となります。そう思って購入を控える人が増えてしまうと、ジャニーズショップにとってはネットに公開している人は営業を妨害している人と認定しなければなりません。もちろんオリジナルの写真の方が画質もいいですから値打ちがそう簡単に減るとも思えませんが、定価をだして買う意欲が薄れてしまう可能性はあります。また、一般の方がインターネットに公開してしまうという事は、だれでもその写真を自分のパソコンやスマートフォンに保存できてしまうようになります。そうするとその画像を悪用して販売に使用したり、またその画像を使って本人の名誉を傷つける文章を張り付けたりする可能性もあります。そうすると販売している写真やタレント本人の商品価値が下がってしまい、ジャニーズショップやジャニーズ事務所、またタレント本人側からすると業務妨害を受けてしまう事となります。
ですから、このようなトラブルからタレントや企業を守るために著作権パブリシティ権といった権利があるわけです。これはジャニーズ事務所に限った話ではありません、どの事務所もこのようなトラブルの可能性を秘めているのです。
ですからファンである私達も、タレントの価値を守るためだと思って、画像や動画というものをインターネットに公開するときは慎重にならなければならないと思います。
ところでこういう事を書くと「事務所の金儲けの為じゃないか!」という人も出てくるんじゃないかと思うんですけれども、事務所の利益は社長や幹部だけでなくタレントの報酬やその中で働くマネージャーなどの従業員の給料などにつながっているという事も、私たちは理解しないといけないと思います。