ちえこ風呂具

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アナと雪の女王を見た話

TUTAYA DISCASの、期間限定無料会員になったのです。CDを借りるつもりでいたのですが、一緒に借りてみました。想像したより突っ込みどころの沢山ある映画でした。
多分複雑なメッセージ性を込めるのに時間が子供が退屈せずに見れる100分程度に納めたのが問題だったのだと思います。バックグラウンドとなる童話のストーリーがほぼ改編されているのも問題だったと思います。登場人物の数も多かった。悪役が複数になったのも…いや
この映画を家のテレビで、暇つぶしで見たのが一番の失敗かもしれません!
映画館だと途中で退屈してもじっと見るしかないではないですか。でも家だと「あーなんかよくわかんないー」となると気持ちが横にそれるのね。ダラダラ見てるから「なんか…思ったより意味がわからなかった」となってしまったのかもしれない。
ドワーフとのミュージカルシーンとか本気で「そこ??いる??もういいんちゃう???てゆかそんなことしてる場合違うんちゃう??」とか思ってしまいましたしね。
個人的にはオラフがアレほど複線含みなキャラクターなのに殆どストーリーの核心に関わらず、善人風である悪役ハンスが何の葛藤もなく突然悪役面になったのが一番がっかりしたかもしれません。私は事前情報でハンスが悪役であることを知っていたわけですが、軽いけれども善人風に出てきたので「13番目の王子が、突然別の国を任されるとかしたらぐらっときちゃうよね?女王失脚させて自分が国王に、とかなっちゃうよね」と思ったし、途中でそういうシーンが一瞬なりとも出るものだと思っていたんですね。でも全く彼の心理描写というものがなくて、ずっといい人ふうでいたのに最後に突然「実は俺は始めからこの国を狙っていたのだ!」みたいなこと言われたら「なんでやねん??」って突っ込みますとも。
オラフがすごくいいキャラクターで「僕オラフ、ぎゅーっとだきしめて」のくだりが中身がピエール瀧と知りつつもかわいいわけです。キュートでそしてとてもやさしい。エルサは、子供の頃に作ったこの雪だるまを絶望の中でもう一度無意識に作り上げるというのは、やはり何かしらの心理が動いていたと思うんです。楽しい思い出、妹を大事にしたいという気持ち、優しさとか、そういうものが。個人的にはそこをもっと描いてほしかったなーと思ったり。あと雪だるまなのに夏にあこがれているところとか、バカでかわいいわけですけれども、愚か故の一抹の淋しさや淋しさも含んでいて、その淋しさというのをどこかであらわして欲しいと思ってしまうのはやはり日本人特有の感情かな、と思ったりもしました。
あとは両親が何も留守中の対策をせずに娘二人を置いて船旅にでたのはあまりに無謀で、あそこでせめて「何か不安な事があったらドワーフに相談するんだよ」ぐらいあっても良かったよね、と思ったり。不安に怯える娘に「大丈夫、すぐ帰るから」ってすごい無責任だなと。魔法のコントロールが聞かない娘を城から一歩も出さないぐらい不安なくせに、そこはなんで妙にポジティブなんだろーと思いました。しかしエルサの必要以上にネガティブで引きこもりな性格と、アナの考え無しのポジティブさって両親譲りかもしれないな…。
個人的にあとふと思ったのはこの話の登場人物というのは子供のように単純に描かれているのかな、と思いました。自分の孤独の中に入り込んでいるエルサと、何も考えないアナはもちろん子供です。が、城の召使の考え無さも、ハンスの適当さも、アレンデールを狙うどこかの国の老人の行き当たりばったり感も、もちろん両親も、感情に深みがなくあっさりしてるんですね。全てにおいて深い葛藤がない、ねっちょりしてない。そのあたりは子供が理解しやすく、感情を入れやすく作られているのかな、と思いました。ただ私はきほんねっちょりしてる大人なので、切ない話には深みが欲しいと思いました。トイストーリーとかだとそういう感じしないんですけどね。
でも最後がきちんと全てにおいてハッピーエンドなのは気持ちがいいです。エルサが城に戻れたのもよかったと思います。魔法をコントロールできるようになった彼女は、今後は女王として民に愛されて生きることができるわけで、明るい未来が待っているエンディングというのはさっぱりしていていいですね。
叔父とぼやーっと見ていたのですが終わった後の言葉が「最初はよくわからんかったけど、最後はまあまあ良かった」で済んだのがすごいな、と思いました。
あ、歌も、良かったです!
でも多分劇場で見たらもっと良かったのではないでしょうか?歌ってそういうものですよね。