ちえこ風呂具

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吉澤嘉代子「吉澤嘉代子とうつくしい人たち」

新しいアルバムが出ているのに去年のアルバムの話。彼女の事は去年から気に入っているのですが、少しずつ聞いています。
個人的に「ねえ中学生」が好きです。彼女って、大人と子供の間にいる印象のあるアーティストですよね。「ねえ中学生」は中学生の歌ではなく、大人な私とあなたがもし中学生ならどうする?みたいな感じの妄想ソングなのですが、その歌詞の中にある

大人になったからだはどこへも行かず
むくわれない
むくわれない

というフレーズが自分の心と体を持て余している感じがして、なんというか愛おしいですよね。ちなみにコーラスがエビ中なんですよね。書かれていないとわからない感じですよね。

もうひとつ面白いのが「じゃじゃじゃ」です。これは詩も曲もザ・プーチンズの街角マチオという方がつくっていて、最初何をうたっているのかな?と思っていたのですが、よくよく聴いてみると合間合間に少年漫画のフレーズが出てくるんですよね。鏡に運命の人を問う彼女に、鏡が引き合わせるのが皆少年(青年)漫画(アニメ)のヒーローなのです。孫悟空だったり、アムロレイだったりケンシロウだったりする。で、サビのところで

私の彼は全員なぜか
戦ってばかり
戦ってばかり
戦って
まともにデートもしてくれないのです

というのが好きです。少女漫画のように運命の人と出会う事を夢見る女性に巡り合うのは、何かと戦ってばかりいてデートも仕事もしない少年漫画のヒーローで、なんというか男女の滑稽さを表現していてなんというか面白くも少し悲しい。彼女のなんとも言えない歌謡的歌唱で歌われると何とも言えない女性の叫びみたいなものが聞こえてくる気がして好きなのです。
彼女のメジャーデビューのキャッチコピーは「魔女修行中」なのですが、この少女と女性のどちらにもなりきれない感じは魔女性ともいえるものなのかな…とたまに思います。