ちえこ風呂具

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これがあったから結婚できたなーと思うふたつのこと

自分が結婚するということが決まった時から、ふとした時に
「ああ、これがあったから結婚できたんだなあ」
とか
「ああ、ここで夫と出会ったから結婚しようと思えたんだなあ」
と思うことが何度かあって、そのことについて何度か文章にしようと思っていたんですけどなんかうまく書けないでいました。
去年の夏まで、私にとって結婚というのはどこか遠いところにあってうすぼんやりしていました。
以前にも書いた通り、私にとって男性とはあまり深く付き合いたくない存在でした。世に言う拗らせ女子みたいなものですね。
それが10代から続いていて、20代で何とか仕事上では普通に人として接することが出来るようになって、で、30代でリハビリのような恋愛に近い経験をして何度か失敗しました。そんな失敗をしてから気づいたのは「異性を受け入れるのにすごいハードルが私の中にある」ということでした。それを何とかしようと頑張ったりもしたけれども、もうそれを克服するのも疲れてしまっていたのが40代の私でした。
そんな私が夫をきちんと異性として受け入れて結婚に踏み切ることが出来たのには、夫そのものの存在もあったとは思いますが、それと同時にいくつかの出来事や自分の女性としての認識に変化が起きていたからでした。それをいくつか箇条書きのように書いてみようと思います。

  1. 伯父と生活をしていたこと

伯父との生活というのはまさしく親以外の異性との生活でした。それも二人きりです。伯父はもちろん子供のころから親しくしていた存在で、また80代になる老人ではありましたが、暮らし始めた頃はとても元気で、なんというか、男性でした。別に性的なことを求められるわけではありませんが、端々に自分が男性だと主張をするような発言をするのです。
昔から親戚同士でお酒が入るとたまに品のない話で盛り上がる伯父でしたが、伯母と3人でいる時などは普通にしていましたし、またそれまで、(例えば昔はモテていたのだとか、近しい人間が自分の事を好んでいたとか、性的な経験など)そういう自分の男性的価値があるような話はほとんど聞いたことがありませんでした。
それまで伯父というのは男性とか女性とかを排除した関係であったと思っていたところに、そういう異性を強調するような会話が出るのはかなりショッキングでしたし、嫌悪しました。特に伯父が私にコミュニケーション上でも親子関係を望んでいたのに、そういった会話のしてくるのが嫌でした。
この苦痛な会話はほんとについ最近まで私を困らせていたのですが、40歳を過ぎたころから慣れたのか、こういう人なんだと受け入れられるようになりました。つまり性的な会話に慣れるということで、異性の受け止め方も自然と慣れたように思います。
それ以外にも伯父と生活を行う点ではいろいろな経験がありました。まずは家事です。伯父はそれまで家事は伯母にまかせっきりでしたので大半の家事が私にかかってくるわけです。でも徐々に努力はしてくれていて、洗濯物を取り入れて畳むことや、ご飯を炊くなどは身体が動く頃はやってくれるようになりました。たまにおかずを買ってきたりもしてくれました。また私もそこは遠慮せずやってもらっていました。私自身、仕事も忙しかったし、残業が続くこともありました。それ以上になんでも私がやる事で伯父が私にべったり依存した生活をして、私抜きの生活が出来なくなることを恐れていました。なのでできる限りのことはやってもらおうと思っていました。そういう中で、意識的に手を抜く方法や、今まで当たり前に家事をしていなかった人の扱い方を学びました。
それでも食事面では伯父は晩酌をする上に偏食家で扱いが難しく、出来る限り1汁2菜を心がけましたが味にもうるさくメニュー作りはかなり困難でした。一生懸命考えたメニューを「粗食」の一言で片づけられた時は正直涙がでました。ただ、そのメニュー作りが今の結婚生活に活きています。伯父とは反対に夫は偏食も多くないし、何より味にうるさくない!!晩酌もしない!!結婚生活で幸せだなーと思う事の中には思う存分野菜を使ったメニューを喜んで食べてくれることが一番かもしれません。まあこういう生活で誰かのために食事を作る、という事が結婚生活を行う中での一つの自信になったことは確かだと思います。

  1. 40歳になったということ

40歳になって、伯父との性的な会話に慣れてきたことは上記に書きましたが、その原因の一つに40歳になって自分が結婚することを考えなくなったことが挙げられます。つまり、一生を独身でいることをメインに考えるようになったのです。39歳までは、それまでには何かしらの出会いがあれば、と思っていました。でも40歳を過ぎてからは、自分が異性と関係を持たずに人生を終えることを意識的に考えるようになりました。
それは老後の経済的な生活などもありますが、それと同時に自分の心に迫ったのは一生性的交渉をせずに生活をするということでした。
ああ、そうか、このまま私は処女のまま死ぬかもしれないんだなあ
という事を実感した時に考えたことは、自分の性欲とどう向き合っていくかということでした。それまで私は性欲というものは恋愛関係や結婚関係があって必要とされるもので、それ以外で生まれる性欲は恥ずかしいものという意識がありました。性欲をオープンとする時はきちんとした彼氏や夫ができた時でなくてはならない、と思っていました。でも、一生一人でいることは不意に生まれてくる性欲を悶々としたまま放置しておくわけにはいきません。つまり、自分できちんと処理をしておかなければならないものだと考えるようになりました。
そんな中で女性向けの風俗や、自慰をサポートする道具なども調べるようになり、そして私は「性欲と恋愛は別物なんだ。女性にも純粋な性欲というものはあるものなんだ」と真正面から思えるようになったのです。
それは自分の意識の奥底に隠し、時にゆがめていた性欲をオープンにするもので、私の中の女性性を受け止め、受け入れるものでもありました。
同時に男性に対する意識がぐるりとかわり、今まで自分の女性的な部分をオープンにすることはとても恥ずかしいと思っていた事がそうでなくなり、異性の前で自意識過剰になって混乱することも減りました。
それとは別に、一生を一人で生きていくと思ったことで結婚相手に経済的に依存して生活することも考えなくなりました。夫と対等に仕事をし、共同生活者として生きていければそれで良いと考えるようになったのです。
それが今の夫と結婚する際のハードルを大きく下げました。多分30代の頃だったら夫と結婚することはだいぶためらいがあったと思います。





それ以外にも父を亡くしたこととか、母と離れて暮らしたこととか他にもありますが、特にこの上記二つの大きな要件が、私の結婚するきっかけになりました。結婚して考えると、私にとっての結婚のハードル高かかったなーとつくづく思います。
まあでも結婚出来て良かったとは思います。今は結構幸せです。
ほかにもまた結婚については書いてみたいなーと思ってはいますが、今回はここまでで。