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泣くな、はらちゃん 1話

私はなかなかドラマを見ないのですが、会見での長瀬のコメントをWebで見た時から「これはかなり好きな話だぞ」と思っていました。見たらやっぱりすごく好きなテイストのドラマでした。ここからはちょびっとネタバレです。
主人公であるはらちゃんの描写が非常に丁寧に書かれていると思いました。はらちゃんは越前さんの小さな漫画の世界から出てきた存在で、漫画に描かれている事以外は全く知らない、かまぼこが食べれるものであるか、というものから知らない。人間の世界ではギターが6弦で、歌にメロディがあるというのも知らない。人間が当たり前だと思っている事を知らない。もちろん、自分の世界がいったいどんな風に生まれているのか、それすらもしらない。
対してそんなはらちゃんを生んだ越前さんは、なかなかに現実で辛い生活を送っている模様です。人に思いを伝えるのが下手で、自分の本当に思っている事をどう消化していいのかわからない。彼女が当たり前だと思っている事が社会で通用しない。そういう自分とまわりとの齟齬の中で生まれる鬱憤を、漫画という内向きな表現でしか消化することができないでいます。
1話だけ見ただけでは判断できない話ですが、はらちゃんが広い人間の世界を知っていく事は、越前さんが社会での自分の在り方を知っていく事に通じるんじゃないかと私は思います。はらちゃんが越前さんを救っていくというのは、はらちゃんが越前さんのヒーローだという事はそういう事なんじゃないかと思います。
今回、はらちゃんが世界には音楽というものがあって、ギターが6弦であることを知って、それを越前さんに伝えました。そしてそれを越前さんが漫画に描く事ではらちゃんは音楽というものを得ました。そういうふうにはらちゃんは越前さんにこの世界の素晴らしさを教えていく事で越前さんと自分の世界を救っていく事になるんじゃないのかな?そうであればいいな、と思います。
余談ですが、個人的にギターのアイデアは長瀬が出したんじゃないかしら…と最初思いました。はらちゃんの「歌にはメロディがあるんですよ!」というセリフに私は、「言葉だけでは伝えられない事を歌というものにする事によって人に伝えたい」って長瀬が言ってたのを思い出しました。ということで、なんかとっても長瀬らしいエピソードなんですよねなんですよね。違うとしても、河野Pとの打ち合わせでこのエピソードの話はとっても盛り上がったのでは?と思います。