ちえこ風呂具

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老犬いなくなる

先日の日記で話題にしたうちの老犬のゆりですが、本日亡くなりました。
あの記事を書いたときはまだがんばって自力で水が飲めている状態でしたが、その後すぐに足腰が弱ってしまい、私が支えてあげないと中々口を持っていくことができなくなりました。老齢で元々歯が強くなかったのですが、歯肉炎が強くなったのもあり、冷たい水を口にすることを嫌がるようになりました。
もちろんそれだけではなく食欲が大幅に落ちました。まず犬用のウェットフードを口にしなくなりました。その後元々好きであった茹でた鶏肉や豚肉も口にしなくなりました。病院で血液検査とレントゲン検査を受けると腎臓と肝臓の数値がかなり高くなっていました。しかしそれは心臓病の薬が原因なのでそこまで食欲が落ちることはないだろうから、歯肉炎が痛くて食べ物を口にしたくないのだろう、といわれました。歯肉炎を治す抗生物質を貰って与えていましたが、食欲が戻ることはありませんでした。そしてこの一週間はほぼ、シリンジで与えている犬用ミルクで命を永らえていました。それでも口にできている状態が続いていれば徐々に流動食に切り替えることもできたのですが、昨日の時点ではその犬用ミルクですら吐いてしまうぐらい、飲食物を受け付けない体になっていました。
今日の3時頃にはこれは本気で長くないと思い、一緒に横になっていました。ゆりは肩で息をするように上下していたのですが、突然ぐっと引きつるような声が聞こえてきました。「水を吐くか?」と抱き上げたら頭がぐらりと揺れ、明らかにすべての力を失った状態でした。叔父が聴診器で心臓を確かめるとそれまで確実に打っていた心音が次第に弱くなって、数回息を吐き、動かなくなりました。
ゆりが生まれて約15年、そしてこの家に来て10年、その間私が直接面倒をみたのはたったの5年間でした。10歳といえばシニアと呼ばれる年齢で、彼女はもう心臓が弱っていました。心臓肥大により器官と血管が圧迫され、咳と発作に悩まされました。5年間、器官拡張剤と血管拡張剤の投与が止まることはありませんでした。薬は増えるばかりでした。何度「このままでは長くないかもしれない」と思わされました。そんな中5年生きながらえたことはすごいことだと思います。
この二週間は今までにないぐらい私たち家族とのスキンシップを好み、ひざでよく寝ていました。また私の布団で一緒になって寝たりもしました。本当に今まで膝の上も好まないし、飼い主の布団に入ることも絶対しない犬だったのです。でもお別れの準備を着実にしてくれていたのだと思います。ホントに愛おしい、愛おしい存在でした。
今は少し寂しいけれども、できることならばいつかまた新しい命を得て、元気に走り回ってほしいと思います。会いたいとは言いません。会えなくてもゆりがまた幸せな一生を迎えることができれば、私はそれで幸せです。